プログラミングは、現代では多くの人が注目するスキルのひとつです。しかしながら一口にプログラミング言語といっても多くの種類があります。
プログラミングを始めたいけれど、何から始めればよいのか、どの言語を勉強すればよいのか、勉強方法はどうすればよいのかなど、様々な疑問が浮かぶでしょう。
この記事では、プログラミングの勉強方法と勉強するメリット、そして代表的な言語を解説しています。プログラミングの学習は独学でも可能ですが、どの方法を採るにしても挫折せずしっかり継続して勉強することが肝心です。
詳しくは、この記事で解説している内容を参考にしてみてください。
プログラミングの勉強方法3選
まずは、プログラミング初心者が取り組める勉強方法を3つ解説します。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、勉強しようとする人の性質・性格や理解度を検討したうえで適切な勉強方法を選択するのがベストでしょう。
本や動画教材を使う
プログラミングの勉強方法として最もイメージしやすいのは本、つまりテキストでの学習でしょう。プログラミング勉強用の本には、各言語について一通りの説明・練習問題などが収録されています。
またこのほか「そもそもプログラミングとは何か」「この言語ではどのような形式で命令を記述しなければならないか」という基礎的な部分を詳細に解説しているものもあります。
いずれも体系づけられた知識としてプログラミングを学ぶことができるという点で優れており、プログラミングを仕事とするために学習するという目的によくマッチしています。
最近では勉強用のテキストとして本だけではなく、動画を使うケースもあります。YouTubeにはプログラミングに関する解説を行っているチャンネルが数多くあります。基本的にYouTubeでの動画の閲覧は無料であるため、学習のハードルが低くなることがメリットです。
また、YouTube以外でも動画で学習できるサービスがあります。プログラミングの勉強ができるサービスを展開している企業の中には、「3分で学習ができる」というものや「5分で学べる」など短時間に区切った動画を展開しているものもあります。
こうした短い動画での学習もまた、初心者がハードルを感じにくく学習をスタートさせられるメリットがあります。
サイトやアプリを使う
Webサイトやアプリを使った学習も、近年では多く取り入れられる方法です。Webサイトやアプリによるプログラミングの学習は、出された情報を読むだけではなく、自らアウトプットをしながら学ぶことができるため、より理解が深まり実践的な学習となることがメリットです。
また、他人に見られることがモチベーションに繋がるケースがあり、意欲的に勉強を進めることができます。
アプリによっては、自分の学習の進捗や理解度に対してフィードバックをもらえることがあり、学習意欲だけでなくより理解度を高めることにも役立つメリットであるといえます。
加えて、Webサイトやアプリによる学習は、普段持ち歩いていることが多いスマートフォンでも学習を進めることができるため、学習に取り掛かるまでのハードルが低くなるという点もメリットといえます。
プログラミングスクールに通う
体系的な勉強の方法には本による学習のほか、プログラミングスクールに通うという選択肢があります。プログラミングスクールでは、プロが策定したカリキュラムに沿ってプログラミングの勉強を進めることができる点が優れています。
また、疑問点にぶつかった際に、直接プロに質問をすることができるという点もメリットであるといえます。
疑問が湧いたらその日のうちに質問ができるという環境は他の方法ではなかなか得られないものですが、その分、費用面では若干高額となる点には注意が必要です。
プログラミングを勉強する3つのメリット
プログラミングの習得は一朝一夕ではできません。また、本格的に学習をしようと思えば時間だけでなく、費用も必要となる場合があります。
それでもプログラミングを学習するメリットにはどのようなものがあるでしょうか。以下に、プログラミングを学習するメリットについて解説します。
ITエンジニアやプログラマーとして活躍できる
プログラミングの勉強をすることは、ITエンジニアやプログラマーを職業とする際には必須で
あるといえます。むしろ、ITエンジニアやプログラマーになるためにプログラミングを勉強する人が多いというべきでしょう。
現代の社会はいたるところにITが使われており、ITエンジニアやプログラマーが必要ない業界のほうが少ないといえます。
こうした社会において、ITエンジニアやプログラマーとして活躍できるキャリア形成を図れることは、プログラミングの勉強をするメリットのひとつであるといえます。
将来性のあるスキルが身につく
社会のあちこちでITが活用されているということは、プログラミングを扱う人材の重要度がそれだけ高いということを示しています。そしてその重要性は今後も増大していくであろうことは容易に想定できます。
つまり、プログラミングを勉強しておくことは、直接ITエンジニアやプログラマーになるわけではなくとも、将来的に役立つ可能性が高いということです。たとえば、ベンダーとして関わるITエンジニア・プログラマーとの打ち合わせの場面でプログラミングの知識が必要になることもあります。また、本格的にプログラミングの知識をつけて、今度は自分がプログラミングを教える側に回るという選択肢も増えるでしょう。
このように将来性のあるスキルが身につくことも、プログラミングを勉強するメリットであるといえます。
論理的思考や問題解決能力が身につく
プログラミングは、単に単語や構文を羅列するだけの仕事ではありません。プログラミングには論理的思考が必要であり、優れたITエンジニア・プログラマーは抽象的な概念を論理的思考に落とし込んでプログラミング・コーディングを行っています。
それに加えてプログラミングに必要なのは「問題解決能力」であるといわれます。プログラミングにおける問題解決能力が活かされるのは、プログラムのデバッグの場面だけではありません。たとえば顧客が抱える問題を解決するソリューションを開発するという意味でも役立ちます。
問題を発見し、それを論理的に解決するという一連のプロセスを展開し続けるビジネス的な能力を身につけられること、クリエイティブさが生まれることもまた、プログラミングを勉強するメリットです。
初心者向けの6つのプログラミング言語

一口にプログラミングを勉強するといっても、プログラミング言語には様々な種類があります。初心者には何から勉強したらよいか迷うケースもあるでしょう。
また、初学者にプログラミングを教える側としても、何から勉強させるべきか悩むケースもあります。以下には、初心者向けのプログラミング言語を例示します。
HTML
HTMLは「マークアップ言語」の一種です。つまりコンピューターに対して、書かれている文章構造を「タグ」によって目印をつけて記述し、どのように表示・装飾させるかということを認識させるための言語です。
HTMLはWebサイトの構築・運用に必須の言語であり、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアなどにとって必修の言語です。
HTMLは使用頻度の高い言語であるほか、ブログやサイトが個人によっても数多く作成されていることから、比較的情報が集まりやすく、初心者にとっても勉強しやすい言語であるといえます。
CSS
CSSは「スタイルシート言語」の一種です。Webページのデザインを担当する言語であり、現代のWebサイトを作成・運用するうえで必須といえる言語のひとつです。
理解しやすくするために、Webサイトの各ページを「文章」と「デザイン」とに大きく分けて考えると、「HTMLは文章構造」、「CSSはデザイン」をそれぞれ担当します。HTMLでは文章(テキスト)そのものや画像を直接記述するのに対して、CSSで記述する内容は、文字の大きさや表示位置、色などWebサイトの「見栄え」部分を記述します。
CSSはHTMLと似た部分があり、一部HTMLにCSSの記述を含めることもできます。しかし、同一Webサイト内の複数のページで表示方法や背景・文字を統一するために使用されることが多いため、CSSファイルとしてHTMLに読み込ませることも可能です。
CSSも使用頻度が高いため、初学者が情報を見つけやすく学びやすい言語であるといえます。
JavaScript
JavaScriptは、Webページ内に「動き」を与える言語です。
かつてのWebサイトは、サイト内にほとんど動きがない「静的ページ」が一般的でしたが、現代ではバックエンド側で読み出された最新の情報を表示させるといった「動的ページ」が採用されるケースが多く、こうした場面でJavaScriptが活用されます。
需要が高く、かつ比較的習得しやすい言語ではあるものの、実践レベルまで到達するには数百時間程度の勉強・実践時間が必要となるのが一般的です。
Java
Javaは、最も利用者数が多いとされるプログラミング言語です。現代での業務システムやその他各種システム、ゲームなどにおいても幅広く使われている言語です。
その理由は、Javaの実行において、プラットフォーム環境の違いを吸収し共通動作ができることです。
このような特徴から、サーバーや家電、スマートフォンなど、様々な環境で利用するシステムにJavaが採用されています。Javaの習得はITエンジニア・プログラマーの入り口であるともいえます。
Ruby
Rubyは、日本で開発されたプログラミング言語です。そのため、日本人が学習しやすいプログラミング言語であるとされています。
Rubyも多様な使い方をされるプログラミング言語であり、Webサイト開発の現場やWebAPI、スクレイピングシステムなどの構築で利用されることがあります。
主にWeb開発で使用されている言語ですが、スマホアプリやゲームにも採用されることがあるなど、扱う人の技量により様々な活用の余地があるプログラミング言語であるといえます。
Python
Pythonは「オブジェクト指向」型の「スクリプト言語」です。Pythonはプログラムの「読みやすさ」と「わかりやすさ」を重視した言語であり、Pythonを知らない人が見てもわかりやすいようにデザインされたプログラミング言語です。
システム管理ツール、アプリケーション開発、科学技術計算などで使われるケースが多いほか、機械学習などの場面でも使用されます。
Pythonが利用されている身近な例としては、Instagramがあります。InstagramはPythonを使ってサービスが提供されています。
プログラミングは独学で習得可能?

プログラミングの勉強は、この記事で解説したような多様な方法を使い独学が可能です。
ただし、プログラミングの勉強には相応の時間や手間がかかることは否めません。
プログラミング言語に限った話ではありませんが、勉強をすることは継続することが最も重要であり、挫折せずに地道な努力を続けることが、プログラミングの習得には最も重要なのです。
そうして努力を続け、自分の書いたコードで想定通りにプログラムを動かすことができたり、理想通りのWebサイトをデザインすることができるという結果にたどり着けたときには、この上ない達成感や喜びを味わうことができるでしょう。